しずおか文化のページ 伊豆文学フェスティバル 第26回伊豆文学賞入賞作品決定

令和5年1月16日更新

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第26回伊豆文学賞入賞作品決定


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 文学のふるさと伊豆・東部をはじめ静岡県内を題材とする文学作品を公募した第26回伊豆文学賞の入賞作品が次のとおり決定しました。


1 審査結果  (入賞作品のあらすじはこちら)

(1)小説・随筆・紀行文部門
作品名(種別) 作者名 居住地
最優秀賞
水色みずいろかぜ (小説)
𠮷川よしかわ   道廣みちひろ
静岡県
浜松市
優 秀 賞
即日帰郷 そくじつききょう (小説)
髙野たかの   半里※はんり
神奈川県
佳  作
とおなつ (小説)
宮司みやじ   孝男たかお
静岡県
湖西市
ドレープ (小説)
齊藤さいとう   まさる
愛知県
※印:筆名(ペンネーム)
(2)掌篇部門
作品名 作者名 居住地
最優秀賞
ほし
白山しろやま   桃子※ももこ
東京都
優 秀 賞
朝霧高原あさぎりこうげん のおちょぼ ぐち
久保くぼ   協一きょういち
岩手県
余韻 よいん
宮沢みやざわ   早紀さき
東京都
はないろ
渓口たにぐち   ひかる
静岡県
下田市
手引頭てびきかしら のブナ
榎本えのもと   政夫まさお
静岡県
田方郡函南町
わさび
凪司なぎつかさ   工房※こうぼう
京都府
特別奨励賞
フラッシュバック・サマー
仁木にき   舞歌まいか
静岡県
浜松市
※印:筆名(ペンネーム)

2 最優秀賞受賞者のコメント

(1)小説・随筆・紀行文部門  𠮷川 道廣
【受賞の知らせを聞いて】
 伊豆文学賞は、純文学からエンタメ性の高い物語まで受け入れる懐の深い文学賞であり、応募する方も書きやすい。これまで7回くらい応募しており、最優秀賞に決定して光栄である。
 福祉施設で働いた経験を持ち、障碍のある方たちを力づけたいという思いもあるし、感謝の気持ちを伝えたかった。障碍のある方たちにも自分の作品を読んでほしい。

【応募の動機、静岡県との関わり】
 私は学校も仕事も浜松から離れた事は無く、穏やかな気候も風光明媚な自然も、当然の様に受け取ってきた。その恵まれた環境の中で生きる人を湖と共に描いてみたかった。

【作品に込めた思い】
 様々な障碍を持つ人々の暮らす施設で働いたことがあるが、心豊かに生きるすべを持っている人たちに大勢出会えた。そのうちの一組の夫婦を紹介したかった。
(2)掌篇部門  白山 桃子
【受賞の知らせを聞いて】
 電話を受けた時点から舞い上がってしまい、連絡のやりとりの詳細は記憶が定かではないくらいです。初の作品で初の応募だったので、驚きが大きかったです。書いてよかった、書くことを続けてみようと思いました。今後も精進します。

【応募の動機、静岡県との関わり】
 書くということを始めてみようと思った矢先に、伊豆文学賞を知りました。数年前、伊豆を訪れた際に体験した忘れられない出来事を、なんとか文章にして伝えたいと応募しました。

【作品に込めた思い】
 いくつかの偶然が私たちを圧倒的な星空に導いてくれて、その星の美しさが何でもない日常に不思議な魔法をかけてくれました。この説明のつかない不思議な出来事に対して感謝を込めて書きました。

 最優秀賞作品についての審査員コメント


(1) 小説・随筆・紀行文部門
 障害のある人を扱った作品というものは暗い内容に陥りやすいものであるが、この作品は変な感傷に溺れる事無く、人間の中から溢れる光だとか輝きの部分を教えてくれる。登場人物の魅力が瑞々しく描かれている点も良い。こういう題材を使った作品においては非常に希有な例である。
(審査員:村松友視)

(2) 掌篇部門
 
 伊豆への小旅行で遭遇した出来事を淡々と綴っていながらもそれを<星>に集束させてゆくところに筆者の力量を感じました。書き始めて日が浅いようですが、渋滞や訃報といった災難と美しい星空に偶然遭遇した幸運とが織りなす一夜が、<禍福は糾える縄>である人の世をさりげなく想わせるところなど、初心者とは思えない巧みな技でした。
(審査員:諸田玲子)

4 審査員

(1) 小説・随筆・紀行文部門
三木 卓 (作家、第69回芥川賞受賞・日本芸術院会員)
(作家、第87回直木賞受賞)
嵐山 光三郎 (作家、第58回読売文学賞受賞)
太田 治子 (作家、第1回坪田譲治文学賞受賞)
(2) 掌篇部門
  (作家、第87回直木賞受賞)
諸田 玲子 (作家、第26回新田次郎文学賞受賞)
中村 直美 (株式会社交通新聞社 常務取締役コミュニケーションデザイン事業部長)

 賞

◆小説・随筆・紀行文部門
  最優秀賞  賞金  100万円
  優秀賞  賞金 20万円
  佳 作  賞金 5万円

◆掌篇部門
  最優秀賞  賞金    5万円
  優秀賞  賞金 1万円

 応募状況

(1) 応募総数 415編
(小説199編、随筆28編、紀行文14編、掌篇174編)

(2) 年代別応募数
年代 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代 100代 不詳 合計
小説・随筆・紀行文 1 6 21 20 34 54 75 26 1 0 3 241
掌篇 16 10 15 13 30 36 40 12 1 0 1 174
合 計 17 16 36 33 64 90 115 38 2 0 4 415
(3) 居住地別応募数
居住地 静岡県 東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 愛知県 その他
道府県
合計
小説等 114 35 28 6 10 8 40 241
掌篇 74 21 21 8 4 3 43 174
合 計 188 56 49 14 14 11 83 415

7  入賞作品のあらすじ ←クリックすると「あらすじ」ページを表示できます。

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